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2017-2020, SORCERIAN Next Team
0 (ぐにゃり――……) 腐った卵黄に、 不潔な${大鬼|オーガー}の血混じりの反吐を垂らしたような。 不吉な夕刻の、歪んだ太陽。 そんな太陽が、 残光と共に、地上に滴り落ちたのかと思わせた。 君の眼前には、 ひたすらに血泥が広がっている。 そして、人とも獣とも知れぬ 断末魔の叫びを周囲に響かせながら、 血泥は、今も、その領地を拡大している。 ![辺境の神殿](zero.jpg) [次へ](100) 100 そこは、 ペンタウァ南方、最果てに位置するマスグレーヴ神殿。 戦略的にもほとんど意味を為さない―― ただ、辺境の魔性を警戒するための砦を兼ねた、小さな神殿。 建設された時期は、神の御代にも遡るとも言われ。 悠久の時の流れだけが、神殿の至る処に刻まれている。 それは、 永遠という名の${幾何学的文様|アラベスク}であった。 ペンタウァ王都の四囲には、 似たような${建築物|アーティファクト}がいくつか存在するという。 誰もが、建設の由来を知らぬ。 知る者がいたとしても、 年経る中で記憶が摩耗してしまった。 ただ、断片的な伝承と、摩耗した記憶が、 ペンタウァを**ある者**から護っている、とだけ伝えている。 [次へ](150) 150 君は、 そんな神殿になんの使命感も持たずに 派遣されてきた、ひとりの${放浪者|ソーサリアン}だ。 冒険にも疲れた、 しかし、既に年経た君は、街の生活に戻ることはできなかった。 そんな君は、 辺境の、なんら夢も希望も感じられない―― しかし、ただ日々の安全だけが保証されているであろう 寂れた神殿の防人に志願したわけだ。 (それが、どうして……?) その日、${それ|・・}はやってきた。 どこからとも知れぬ。 ただ、ポカリと日常に穿たれた落とし穴のように。 ${それ|・・}は、混沌であった。 気付いた時、 南方に大きく広がっていたはずの大森林は存在しなかった。 ただの混沌、あるいは無。 そこは虚無に落ちていく大瀑布であった。 否。 それすらも比喩でしかない。 誰も気づかなかったのか、と言われても、 気付かなかったとしか言いようもない。 目を凝らすと、それは見えたような気がして、 その後、フッと認識からすり抜けていくような。 そういえば、ペンタウァからの補給隊が ここ数週間にもわたって訪れていなかったことを、 君は何日も飢えを凌いでいたことを思い出しながら、 今、気が付いた。 %red% **Battle Sheetを開いて、ダメージを反映させよ!** %/% [次へ](200) 200 (――……!) 鮮血が吹き上がる。 混沌は、虚無の波濤を振りまきながら。 無感動に、無感情に、神殿を薙ぎ払っている。 暴風の翳は、 どこか伝説の${龍|ドラゴン}を思わせたが、 あるいは、 君の思い過ごしであったかもしれない。 虚無の波濤は、 現実を切り取るかのように、 新たな化生を生み出していく。 毒蛇。 リザードマン。 ドラゴンナイト。 ${駆逐型戦闘生命体|ガドルガン}――! それらすら、 君の認識によって辛うじて現実に繋ぎとめているに過ぎない―― 混沌の分身であった。 そして、君同様に、 神殿を守護する者たちを殺戮し、飲み込んでいくのだ。 血飛沫が霧となり。 黒ずんだ空気をほの赤く染めていく。 それは、圧倒的な暴力であった。 君は、神殿を護る者として、このまま神殿に立て籠もるのか、 それとも、仲間を救いつつも神殿を捨てて、 ペンタウァへと異変の報告へ急ぐのか。 はたまた、そのまま仲間も見捨て、逃亡する、か。 [この場を死守する](250) [生き残った仲間を助けつつ、脱出を試みる](300) [仲間に構わず、脱出を試みる](350) 250 神殿は、既に陥ちていた。 圧倒的な暴力を前にして、 この場に留まるのは、単なる蛮勇であった。 そして、愚者。 暫し留まった時間は、 仲間の僅かな寿命を延ばしたかもしれないが、 それだけであった。 そして、君の退路を狭めることになった。 君は、 より困難になった退路をこじ開けながら、 神殿を逃れるしかない。 一刀のたびに奇妙に騒めく感触が 不快に君の肌を、内側をなぞっていく。 %red% **Battle Sheetを開いて、ダメージを反映させよ!** %/% [神殿の外へ](500) 300 神殿は陥ちた。 この圧倒的な暴力を前にして、 この場に留まるのは無謀でしかない。 それでも、 一人でも多くの仲間を助けたい。 仲間を取り囲む化生を斬り伏せながら、 君は神殿を後にする。 化生たちを辛うじて斬り伏せられたのが、 信じられなかった。 ただ、一刀のたびに奇妙に騒めく感触が 不快に君の肌を、内側をなぞっていく。 %red% **Battle Sheetを開いて、ダメージを反映させよ!** %/% [神殿の外へ](500) 350 神殿は陥ちた。 この圧倒的な暴力を前にして、 この場に留まるのは無謀でしかない。 虐殺される仲間たちを尻目に、 君は神殿を後にする。 化生たちを辛うじて斬り伏せられたのが、 信じられなかった。 ただ、一刀のたびに奇妙に騒めく感触が 不快に君の肌を、内側をなぞっていく。 %red% **Battle Sheetを開いて、ダメージを反映させよ!** %/% [神殿の外へ](500) 500 そして君は、 神殿の北方広場で 同じく神殿を落ち伸びた仲間たちとの合流に成功する。 ${if f03} 逃亡するにせよ、独りでは心もとない。 現時点では、彼らと協力するのが吉であろう。 ${/if} ${if !f03} とにかく一人でも多くの仲間を回収した後、 ペンタウァへ、王都へと、逃れるのだ。 ${/if} 見渡してみると、 生き残った中では、どうやら君が最年長のようだ。 疲れ果てた仲間たちは、 さも当然のように、君が隊を率いることを求めている。 なんと。 軍を率いた経験もない一介の冒険者が、 しかも、なんの理想も持たずに流れ着いた―― 控えめに言って、人生の落伍者が 隊を率いる、だって――!? 笑止な限りではないか。 [次へ](550) 550 時と場合も忘れて、失笑しかけた君は、 神殿から逃れてきたと思われる兵士たちが、 こちらに近づいてくるのに気が付いた。 足元が怪しいのは、怪我でもしているのだろうか。 ただ、視点も定まらず、 濁った白い目を中空に彷徨わせているのも気になった。 このような辺境の地に流れてきたのだ。 自分と同様、高尚な使命など抱いているとは思えず、 もちろん、さほどの修羅場をくぐってきたとも思えない。 そのような者が、 このような非日常を目にすれば、平静を保てぬのも 理解はできるが…… [まずは安心させること。彼らを迎え入れよう](600) [用心深く、武器に手をかけながら牽制する](650) 600 彼らの異様さは、 近づくにつれて、より明らかになっていった。 ほとんどありえない方向に首を傾げ、 口の両脇からはだらしなく涎が垂れて。 手足のそれぞれが意思を持っているように、 あるいは、 経験不足な人形師によって操られているかのように、 ギクシャク、ギクシャク。 やや気味悪げな感覚を覚えながらも、 君は合流した彼らの肩に手を置いた。 その時―― 鋭い痛みが走り、君は大きくよろめく。 そして、目の前での異変を、 君は目の当たりにすることになる。 彼らの、中空に開いた口蓋がいよいよ広く、 顔全体を満たして。 (―――!) 咆哮。 そして、口蓋の奥底から突き出た鈎爪が2本。 次の瞬間、なにかが弾けるように表皮を食い破った! %red% **Battle Sheetを開いて、ダメージを反映させよ!** %/% [次へ](700) 650 彼らの異様さは、 近づくにつれて、より明らかになっていった。 ありえない方向に首を傾げ、 口の両脇からはだらしなく涎が垂れて。 手足のそれぞれが意思を持っているように、 あるいは、見習い人形師によって操られているかのように、 ギクシャクと。 正気を失っているのだとしたら、 この状況で同行は難しい。 さりとて、放置すれば、奴らの餌食になるだけの運命だ。 君は、彼らを斬り捨てる道を選んだ。 しかし。 君の斬撃は、ガッチリと受け止められることになった。 何に。 彼らの表皮に。 鋼の鎧に阻まれたかのように、剣戟は弾かれて。 (―――!) 咆哮。 獣のごとき、おめきと共に、 彼らは目の前で変化を遂げていくではないか。 中空に開いた口蓋がいよいよ広く、 顔全体に深淵を開かせて。 その奥底から突き出た鈎爪が2本。 次の瞬間、なにかが弾けるように表皮を食い破った! [次へ](700) 700 地面に落ちたのは、 内側から食い破られて皮だけになった **人であったもの**であった。 地面に落ちた人皮は、 凄まじい異臭と煙をあげて、すぐさまに溶けていった。 あとには、白く濁った漿液のような液体が、 なぜか人の姿となって、地面に溶け込んでいくだけだ。 断末魔の翳。 そして、 人から孵化したそれは―― 爬虫類そのままの獣。 蜥蜴であった。 否、首から下は、人の骨格だ。 ただ、その全身は鱗で覆われ、 小剣程度では歯も立たぬと思われた。 (――……!) 次の瞬間、視界の至る処で何かが弾けた。 こちら側に控えていた仲間たちだ。 同じく、大きく開いた口から黄褐色の泡が吹き出し、 その後、痙攣する人体の内側から鈎爪がニュルリと。 周囲は、たちまち悪臭と、薄黄色い霧で包まれる。 蒸発しきらずに流れ出た鮮血と、 あまりの異臭に、人から吐き出された反吐が―― 息詰まる濃密さで充満していく。 彼らは、確かに人であったのだ。 混沌に触れたことで、人でなくなった人。 蜥蜴――あるいは、龍人。 どのような基準で、人が人でなくなるのかは判らないし、 それを思案する暇はない。 ただ、これ以上、 混沌の瘴気に触れ続けてはならない。 君の号令で(選択の余地はない)、 残った者たちは北へ―― ペンタウァに続く、深い森の街道を落ち延びる。 振り返る視界の遥か向こうに、 混沌の波がうねって、 一瞬だけ、不吉な${竜|ドラゴン}の姿を形どり。 そして、飛沫いて消えた。 [次へ](800) 800 ## 冒険の目的 押し寄せる${波濤|それ}を凌ぎながら、 混沌の伏兵を退けながら、 君たちは、ペンタウァまで無事に落ち延びなければならない。 異変を、混沌の存在を、王宮に報せるのだ。 冒険に先立って、 以下のパラメーターを改めて確認しておくこと。 現在までの選択に応じて、それぞれのパラメーターには初期値が設定されている。 + 実兵力(FREE1):現時点で戦闘可能な残兵力 + 最大兵力(FREE2):負傷者を含めた全兵力 + 距離(FREE3):波濤との距離 + 龍化耐久度(MP):混沌による浸食度(ゼロで龍化) なお、実兵力は最大兵力を上回ってはいけない。 自動更新でそうなる場合は、実兵力の値を補正してほしい。 実兵力、距離、龍化耐久度、 いずれかががゼロになった場合には、 その時どきの指示に従って、指定のシーンに移動すること。 「きたぞ――!」 仲間の叫びが耳を打つ。 幾らも進むことを許されないまま、 君たちは深い森の中で、波濤の第一波を迎え撃つ。 [次へ](1000) 1000 波濤からうねるように吐き出されるのは、 ${毒蛇|ポイゾンスネーク}か。 不吉なさざ波となって、 大地を侵食し。 森の木々はさざめくこともなく、立ち枯れて。 見る間に色彩を喪失し、黒よりも黒く。 混沌と同化していくのだ。 戦慄しながらも、 速やかに迎撃の手段を仲間に伝えること。 [剣/斧で近接戦を挑む](1100) [火矢で牽制に努める](1150) 1100 小型の―― しかも、数に任せて押し寄せる魔性に対して、 近接武器は有効な武器たりえない! 君たちの部隊は、 毒蛇たちによって寸断されてしまう。 せめて被害を少しでも小さく収めるべく。 君たちの奮闘を期待する。 なお、毒蛇が振りまく<毒>は混沌だ。 混沌の気を浴びた君の龍化は、 じわじわと君の心身を蝕んでいく。 混乱を収拾するためにロスした時間 によって、波濤も距離を縮めているようだ。 %red% **Battle Sheetを開いて、ダメージを反映させよ!** %/% [辛くも撃退したら……](2000) [距離(FREE3)がゼロになった](9000) [実兵力(FREE1)がゼロになった](9100) [龍化耐久度(MP)がゼロになった](9200) 1150 化生に対して、焔は初歩的な浄化の手段だ。 小型の―― しかし、数に任せて押し寄せる魔性に対しても、 火の壁は一定の効果を見込める。 惜しむらくは、 君たちが専任の弓兵ではない、ということ。 そしてなにより、矢の数に限りがあるということだ。 ここで運試しだ。 1~6の数値いずれか**2個**を決めて、ダイスを振ること。 決めた数値**以外**であれば、 火矢は狙い通りに着火し、毒蛇の進行を防いでくれる。 ダイスを振れるのは10回まで (決めた数値は、都度変更しても構わない)。 5回成功したら、 ${火の壁|ファイアーウォール}が完成して、 毒蛇たちの進行から無傷で逃れることに成功する。 **成功数:** ${input?0} 火の壁を形成できない場合には、 やむを得ない。 近接戦に移行して、毒蛇たちを撃退すること。 %red% **Battle Sheetを開いて、ダメージを反映させよ!** %/% [辛くも撃退したら……](2000) [距離(FREE3)がゼロになった](9000) [実兵力(FREE1)がゼロになった](9100) [龍化耐久度(MP)がゼロになった](9200) 2000 森林を東西に長く流れる河だ。 ${それ|・・}の第一波を退けた後、 北への路を急ぐ君たちは、ふと立ち止まる。 相応に川幅はあるものの、総じて浅瀬、 幸い、混沌にも毒されていない。 もちろん、 徒歩で対岸に渡るのが最短ルートだ。 だが、浅瀬とは言え、 渡河の最中に第二波に襲われるのは危険だ。 確か、北に500ライも歩けば、 小さな橋が架かっていたはずだが…… はたまた、 渡河の最中に襲撃を受ける危険を思えば、 ここで一旦、迎え撃つのも手ではある。 決断するのは君だ。 [このまま第二波を待ち受ける](2100) [渡河する](2200) [北方の橋に迂回する](2500) 2100 最悪、渡河中の迎撃は避けたい、 と考えた君は慎重であった。 しかし、慎重に過ぎて、臆病ではなかったか。 背水の陣? そもそも君たちの目的は、この場を死守することであったか。 そうではない。 とにかく逃げる。 逃げて、逃げて、生き残るのみ。 生きて、ペンタウァへ、王都へ、帰還する。 渡河の危険を冒してでも、 ${それ|・・}との距離を開けることを 優先すべきであったのだ。 しかし、ここであえて立ち止まってしまった君は、 距離(FREE3)を10減らさなければならない。 なんにせよ、 君たちは最悪の状況で第二波を迎え撃つことになった。 幸いと言えば、僅かな休息を得られたことだろうか。 実兵力(FREE1)を5回復せよ。 そして、戦端は開かれる。 河に追い落とされた兵たちは、十分な力を発揮できない。 足を取られて、下流に流された者は、 果たして幸運だったのだろうか。 少なくとも君たちと二度と合流することはなかった。 %red% **Battle Sheetを開いて、ダメージを反映させよ!** %/% [辛くも撃退したら……](3000) [距離(FREE3)がゼロになった](9000) [実兵力(FREE1)がゼロになった](9100) [龍化耐久度(MP)がゼロになった](9200) 2200 渡河を決断した君は、ここで運試しだ。 第二波が追いすがる前に、渡河を完了できるか。 心して、ダイスを振り給え。 - ゾロ目でなければ、無事に渡河を完了 - ゾロ目であれば、河中で第二波を迎え撃つことになる - 1のゾロ目であれば、加えて、渡河中に被害を受けて、最大兵力を10失う [渡河に成功](2300) [河中で第二波を迎え撃つ](2250) 2250 君の決断が誤っていたわけではない。 しかし、運が悪かった。決定的に。 なんにせよ、 君たちは最悪の状況で第二波を迎え撃つことになった。 浅瀬とはいえ、 水中の兵たちは、十分な力を発揮できない。 足を取られて、下流に流された者は、 果たして幸運だったのだろうか。 少なくとも君たちと二度と合流することはなかった。 %red% **Battle Sheetを開いて、ダメージを反映させよ!** %/% [辛くも撃退したら……](3000) [実兵力(FREE1)がゼロになった](9100) [龍化耐久度(MP)がゼロになった](9200) 2300 渡河に成功した君たちが振り向くと、 その視界には、 第二波のリザードマンが入ってきている。 一旦行軍を停止し、迎撃の準備をすべきだろう。 さて、陣を何処に敷くか。 [河岸に沿って陣を敷く](2350) [河から下がって、森中に陣を敷く](2400) 2350 渡河中の第二波を狙い撃つ。 そんな君の意図は、敵営にも読まれている。 先陣の渡河を護衛すべく、対岸に配置された弓兵にとって、 君たちは格好の的だ。 渡河中の敵に対しては、優位に戦闘を展開できたものの、 対岸の弓兵には対抗する術はない。 君たちは、弓矢の雨が降り注ぐ中、 第二波の近接部隊を迎え撃つこと。 %red% **Battle Sheetを開いて、ダメージを反映させよ!** %/% [撃退に成功したら……](3000) [実兵力(FREE1)がゼロになった](9100) [龍化耐久度(MP)がゼロになった](9200) 2400 対岸には、 渡河中の自軍を護衛する弓兵が配置されていた。 もしも川岸に陣を敷いていたならば、 恰好の的にされていたに違いない。 川岸から下がって、森中に陣を敷いた君の判断は正しい。 現在の目的は、 自分の、自分たちの命を守り抜くこと。 それがすべてだ。 渡河を終えたばかりで陣形の整わない敵兵を、 現時点で望みうる最高の条件で迎え撃つことができる。 %red% **Battle Sheetを開いて、ダメージを反映させよ!** %/% [撃退に成功したら……](3000) [実兵力(FREE1)がゼロになった](9100) 2500 (橋が、落ちている――!?) 何ものかは知らぬ。 ただ、 その者の悪意を証明するかのように、 迂回したその先の橋は、 人為的な傷跡を残して、崩落していた。 君たちは、選択の余地なく、速やかに渡河すべきだ。 無駄に費やした時の分だけ、 距離(FREE3)を15減らすこと。 [渡河する](2200) [距離(FREE3)がゼロになった](9000) 3000 第二波を凌いだ後、 ペンタウァへの帰路を急ぐ君たちは、逆Y字路に出る。 君たちが抜けてきたのは、Y字路の左先端。 右先端の路もまた、神殿へ抜ける別経路だ。 つまり、神殿に抜けるニ路が、ここで合流し、 北――ペンタウァへの一本道に繋がったことになる。 そして、右先端の路からは明らかな剣戟の音が聞こえる。 おそらく別ルートで逃亡を続けてきた仲間たちだ。 ${それ|・・}の第三波まで、さほどの余裕はないだろう。 現在の仲間たちの安全を優先するか。 それとも、恐らく現在も退路を確保すべく 剣戟を交えているのであろう仲間たちを救出すべきか。 決めたまえ。 [安全を優先し、そのまま逃亡する](3100) [その場に留まり、逃亡中の仲間を救出する](3200) 3100 既に、混沌の第三波は迫っている。 君たち自身にも、既に余力は少なく、 すべてをなくす危険を冒すわけにはいかない。 現在の仲間たちの安全を優先すべきであろう。 そう決断した君たちは、 再びペンタウァへの路を、北へ北へ、歩を早める。 遠くから、獣とも人とも知れぬ断末魔が、 時折、君たちの耳を突いて、そして、聞こえなくなった。 君の肌の中で、なにかが騒めき、 不吉な感触だけが、肌を粟立たせる。 距離(FREE3)を2増やし、 龍化耐性度(MP)を20減らしておくこと。 [耳と良心を塞いで、先を急ぐ](4000) [距離(FREE3)がゼロになった](9000) 3200 既に第三波は迫っている。 しかし、どうせ迎え撃つならば、 まとめて仲間ごと引き受けてやろうではないか。 心の中で、現在の苦境を笑い飛ばしながら、 君は、その場での迎撃を決断する。 (一人でも多くの仲間を助ける!) さて、 君は現在の部隊をどのように配置するか。 Y字路の合流点まで戻って、 逃げてくる別隊を待ち受けるか。 あるいは、 積極的に右先端の路へ逆流して、 苦戦を強いられているであろう 仲間たちの援護に向かっても構わない。 はたまた、 合流地点から北に下がって、護りを固める選択肢もある。 剣戟は近づいている。 決断を急げ。 [合流地点に陣を構える](3300) [Y字路を逆流して、救援に向かう](3400) [合流地点から下がって護りを固める](3500) 3300 合流地点に陣を構えた君たちは、 左右双方の路から、 敵の集中砲火に晒されることになる。 激しい攻勢の中、後退することは不可能だ。 少しでも退けば、 少ない兵力は、 おそらくそのまま消し飛んでしまうだろう。 敵兵力をすべて打ち払うまで その場に踏みとどまって、 踏みとどまらなければならない。 (距離(FREE3)を10減らしたまえ) 合流できた兵士たちを吸収して、 実兵力(FREE1)/上限兵力(FREE2)共に 15増やしておくこと。 救助の帳尻を合わせられるかは、 君の${天命|ダイス運}次第だ。 %red% **Battle Sheetを開いて、ダメージを反映させよ!** %/% [それでも生き残ったら……](4000) [距離(FREE3)がゼロになった](9000) [実兵力(FREE1)がゼロになった](9100) [龍化耐久度(MP)がゼロになった](9200) 3400 Y字路を逆流した君たちは、 ほどなく絶望感に襲われることになる。 撤退戦において、 退路を確保することは最低限の備えだ。 わざわざ寡兵でY字路の一方に入り込めば、 別ルートで迫ってきた敵兵によって 退路を塞がれることは、判りきっているではないか。 君たちは、味方を救助するどころか、 たちまち自軍を維持することすら覚束ない有様に陥る。 君たちは、 混沌の飛沫に飲み込まれていく味方を尻目に、 ただ撤退していくしかない。 %red% **Battle Sheetを開いて、ダメージを反映させよ!** %/% 混沌は大きく君たちの目前に迫っている。 (距離(FREE3)を15減らしたまえ) [それでも生き残ったら……](4000) [距離(FREE3)がゼロになった](9000) [実兵力(FREE1)がゼロになった](9100) [龍化耐久度(MP)がゼロになった](9200) 3500 合流地点から一歩下がって、 陣を構えた君の判断は正しい。 狭い合流地点で犇めく化生を、 寡兵の利を活かして、整然と仕留めていく。 本Sceneでの戦闘は、何度繰り返しても構わない。 化生は無限にあふれ出ているからだ。 Battle Sheetからダイスを振り、 それぞれダメージと上限兵力をステータスに反映させたまえ。 とはいえ、ここに留まれる時間は限られている。 一度ダイスを振るたびに距離(FREE3)を1減らさなければならない。 すべての味方を救うことはできない。 適当なところで離脱するのも、隊を率いる者の責務だ。 [味方回収の後、離脱に成功したら……](4000) [距離(FREE3)がゼロになった](9000) [実兵力(FREE1)がゼロになった](9100) [龍化耐久度(MP)がゼロになった](9200) 4000 第三波から逃れた君たちは、 一時の安息を手に入れる。 静まり返った森を縫う街道の細い道を、 君たちは言葉もなく、 ただ北へ、北へ、ペンタウァへ。 しかし、そんな沈黙に、 仲間たちの苛立ちが高まっていくのに さほどの時間はかからない。 ふと後方を見た時に、混沌の波濤が目前に迫っている。 そんな幻覚を覚えた者たちが、 1人、2人...脱落していくのだ。 そして、 それらの脱落者は二度と戻ってくることはなかった。 脱落者が5人を数えた時 (最大兵力FREE2を5減らすこと)。 君は後方に偵察部隊を送ることを決断する。 ${混沌|それ}は意思を持っていないにせよ、 単調に侵攻しているだけではないようだった。 仲間の不安を取り除く意味でも、 より逃亡を有利に進める意味でも、 敵情を把握しておくことは無駄ではないはずだ。 君が指名した偵察部隊は、 偵察任務に徹しても構わないし、 敵をけん制する目的であれば、 威力偵察に及ぶのもひとつの手だろう。 鼻先をくじければ、あるいは有利に逃亡できるか。 [偵察任務に徹する](4100) [威力偵察で、敵をけん制する](4200) [実兵力(FREE1)がゼロになった](9100) 4100 程なくして偵察部隊が帰還する。 彼らの報告によると、 第四波はドラゴンナイトとドッペルゲンガーの混成部隊のようだ。 混沌が吐き出す化生は、 次第と上位魔族へと進化しているようだ。 偵察部隊の功績で、 君たちは適切な行動を選択できた。 距離(FREE3)を5増やすこと。 まだ若干の距離は残されているようだが、 上位部隊の襲来に備えて、敵の攻勢に備えるべきだろうか。 君は、遭遇までの残された時間で、 木々を集めて堡塁を備えても構わないし、 銘々、身を隠すための茂みを探しても構わない。 あるいは、逃亡で疲弊した仲間たちに 少しでも休息を与えるべきか。 そして、 森林地帯もそろそろ切れ目が見えてきたようだ。 あえて先を急いで、開けた平原で敵を迎え撃つのも ひとつの手だ。 君の決断を待つ。 [木々を集めて即席の堡塁を構築する](4300) [銘々、身を隠すための茂みを探す](4400) [せめてもの休息を指示する](4500) [平原で迎え撃つ](4600) 4200 君たちは、逃亡の足を緩めながら、 偵察部隊の報告を待つ。 しかし、待てど 偵察部隊が帰還することはない。 装備も整わない、 敵の総数も明らかでない、 そんな状況での威力偵察は無謀でしかなかった。 君たちは、貴重な兵力(FREE2)を10喪うと共に、 おそらく偵察部隊の行動から逆算されたのだろう、 逃亡経路を察知され、 距離(FREE3)を5詰められる。 そして、第四波も距離を詰めてきたようだ。 混沌の無音の騒めきが、肌を粟立たせる。 現在の部隊をまとめて、敵の攻勢に備えるべきだろうか。 君は、遭遇までの残された時間で、 木々を集めて堡塁を備えても構わないし、 銘々、身を隠すための茂みを探しても構わない。 あるいは、逃亡で疲弊した仲間たちに 少しでも休息を与えるべきか。 そして、 森林地帯もそろそろ切れ目が見えてきたようだ。 あえて先を急いで、開けた平原で敵を迎え撃つのも ひとつの手だ。 君の決断を待つ。 [木々を集めて即席の堡塁を構築する](4300) [銘々、身を隠すための茂みを探す](4400) [せめてもの休息を指示する](4500) [平原で迎え撃つ](4600) [距離(FREE3)がゼロになった](9000) [実兵力(FREE1)がゼロになった](9100) 4300 波濤のざわめきが、一瞬、停止―― したように思われた刹那。 ${それ|・・}が 確かな意思を、確かな悪意を向けたのを、 君は感じたはずだ。 (――――) それは、音無き波濤が 君たちに向けて、速度を増した「音」だ。 無音が、迫ってくる。 木々を伐採する音が 森に響き渡るのはわかりきったことではなかったか。 絶望に肌を粟立たせながら、距離(FREE3)を10縮めよ。 そして、 敵を迎え撃つに十分な時間も、休息も得られないまま、 不十分な堡塁で。 君たちは、敵の先行部隊を迎え撃たなければならない。 [次へ](4350) 4350 第四波は、 ドッペルゲンガーとドラゴンナイトの混成部隊。 ドッペルゲンガーは、 刈り取った人間の姿をわが物とする化生だ。 まずは、ダイスでドッペルゲンガーによって 味方が何人入れ替わったかを判定すること。 「左右ダイスの合計+3」が、 ドッペルゲンガーに入れ替わられた味方の数だ。 上限兵力(FREE2)に反映させること。 味方と敵とを判別できなくなった君たちは、 たちまち混乱に陥る。 時間を浪費した結果、距離(FREE3)を5減らせ。 **入れ替わられた味方:** ${input?0} 更に、ダイスで運試しだ。 あらかじめ偶数か奇数かを決めて、ダイスを振ること。 成功した場合には、 ドッペルゲンガーを発見して仕留めたことになる。 失敗した場合には、同士打ちだ。 更に、ドッペルゲンガーは混乱の隙をついて、 別の仲間と入れ替わる。 上限兵力(FREE2)を1減らすこと。 この運試しは **入れ替わりがゼロになるまで**続けなければならない。 そして、 上位魔族ドラゴンナイトの襲来は、 君たちに混沌を振りまいて、 龍化を進めることになった。 %red% **Battle Sheetを開いて、ダメージを反映させよ!** %/% [第四波攻撃を凌いだならば……](5000) [距離(FREE3)がゼロになった](9000) [実兵力(FREE1)がゼロになった](9100) [龍化耐久度(MP)がゼロになった](9200) 4400 少人数の利点は、 その気配を短時間で消せることだ。 特に、森林の中でその利点を活かさない手はない。 君の指示に従って、 仲間たちは、銘々、森の中に散っていく。 敵の先行部隊を運よくやりすごしたら、 次の合流場所は、森林を抜けた地点だ。 さて、ここからは運試し。 散らばった仲間たちは少人数ゆえに、 運悪く敵に遭遇してしまった場合には、抵抗は許されない。 七惑星の神々を呪いながら、虐殺の運命を受け入れるのみだ。 ダイスの左右いずれか、 そして、1~6の好きな数値を決めて、 ダイスを振ること。 運悪く出目と予想した数値が一致した場合には、 Battle Sheetの[ダメージ式]に従って、上限兵力(FREE2) を減らしておくこと。 運試しは、上限兵力(FREE2)が + 50以上の場合は6回 + 50未満の場合は4回 行うこと(予想値は都度変更して構わない)。 [敵を凌いだら、合流地点へ!](5000) [実兵力(FREE1)がゼロになった](9100) 4500 非日常の逃避行は、 思ったよりも君たちの心身を蝕んでいたようだ。 休息を伝えた瞬間、 ドサリ。 地面にへたりこむ者。 安堵の吐息を漏らす者。 君の判断に誤りはなかったのだ。 おそらく ${それ|・・}との距離は詰まったのだろう。 しかし、それは欠かせない一息だった。 距離(FREE3)を3減らすと共に、 実兵力(FREE1)を10回復できる (上限兵力を超えての回復はできない)。 更に、 強行軍で脱落していた兵とも 合流できたようだ。 ダイスを振って、以下の結果で上限兵力(FREE2) を回復させること。 `L+R+KRM` もちろん、休息のひと時は一瞬でしかない。 さあ、敵の第四波を迎え撃て。 [次へ](4550) 4550 第四波は、 ドッペルゲンガーとドラゴンナイトの混成部隊。 ドッペルゲンガーは、 刈り取った人間の姿をわが物とする化生だ。 まずは、ダイスでドッペルゲンガーによって 味方が何人入れ替わったかを判定すること。 左右ダイスの合計が、 ドッペルゲンガーに入れ替わられた味方の数だ。 上限兵力(FREE2)に反映させること。 味方と敵とを判別できなくなった君たちは、 たちまち混乱に陥る。 距離(FREE3)を2減らせ。 **入れ替わられた味方:** ${input?0} 更に、ダイスで運試しだ。 あらかじめ偶数か奇数かを決めて、ダイスを振ること。 成功した場合には、 ドッペルゲンガーを発見して仕留めたことになる。 失敗した場合には、同士打ちだ。 更に、ドッペルゲンガーは混乱の隙をついて、 別の仲間と入れ替わる。 上限兵力(FREE2)を1減らすこと。 この運試しは **入れ替わりがゼロになるまで**続けなければならない。 そして、 上位魔族ドラゴンナイトの襲来は、 君たちの兵力を確実に奪うことになった。 %red% **Battle Sheetを開いて、ダメージを反映させよ!** %/% [苛烈な攻撃を凌いだならば……](5000) [距離(FREE3)がゼロになった](9000) [実兵力(FREE1)がゼロになった](9100) 4600 一歩でも前へ、 一歩でもペンタウァへ近く。 先を急ぎたかった気持ちは理解できる。 しかし、 狭窄な地形の利点を捨てた君たちは、 数に勝る第四波には抗しえない。 しかも、ドッペルゲンガーは、 刈り取った人間の姿をわが物とする化生だ。 まずは、ダイスでドッペルゲンガーによって 味方が何人入れ替わったかを判定すること。 「左右ダイスの合計+5」が、 ドッペルゲンガーに入れ替わられた味方の数だ。 上限兵力(FREE2)に反映させること。 味方と敵とを判別できなくなった君たちは、 たちまち混乱に陥る。 距離(FREE3)を5減らせ。 **入れ替わられた味方:** ${input?0} 更に、ダイスで運試しだ。 あらかじめ偶数か奇数かを決めて、ダイスを振ること。 成功した場合には、 ドッペルゲンガーを発見して仕留めたことになる。 失敗した場合には、同士打ちだ。 更に、ドッペルゲンガーは混乱の隙をついて、 別の仲間と入れ替わる。 上限兵力(FREE2)を1減らすこと。 この運試しは **入れ替わりがゼロになるまで**続けなければならない。 そして、 上位魔族ドラゴンナイトの襲来は、 君たちの兵力を確実に奪うと共に、 混沌を振りまいて、龍化を進めることになった。 %red% **Battle Sheetを開いて、ダメージを反映させよ!** %/% [苛烈な攻撃を凌いだならば……](5000) [距離(FREE3)がゼロになった](9000) [実兵力(FREE1)がゼロになった](9100) [龍化耐久度(MP)がゼロになった](9200) 5000 君たちは損害を被りながらも、 敵の第四波を退けることに成功する。 この隙に、平原を抜けてしまうことだ。 ペンタウァへ抜ける平原は、 平時であれば、商人の荷馬車や近隣の農夫が 行き交う平和な光景を見られるはずだ。 しかし、見慣れた光景は今はない。 大地が、${混沌|カオス}に飲み込まれている! いたるところに、 混沌へ向けて雪崩れ落ちる大地が―― 雪崩る先を、君は視認できない。 それは、ただひたすらに<無>であるからだ。 そして、残った大地には、 混沌を切り取ったように、異形が蠢いているのだ。 悪意も、殺意もない。 ただ、その混沌と無の結晶に、ただ人は存在を保ちえない。 死でもない――ただ無かったことに。 君たちは、そんな無が渦巻く平原を抜けていくしかない。 [平原へ――](5100) 5100 幸いにして、第四波の後、 後続にはまとまった隊は来ていないようだ。 とはいえ、 散発的な化生の襲撃も、 数を減らしてしまった、 今の自分たちには致命傷となりかねない。 自軍を密集させつつ、 敵に集中砲火を浴びせ、 敵勢が怯んだ隙に、一気に距離を開けるのだ。 ここで運試しだ。 1. ダイスを振って、左右の合計が7以上であれば、集中砲火に成功する(成功した場合は2.か3.、失敗した場合は4. に進むこと) 2. 再びダイスを振って、左右の合計が6以下の場合、敵を引き離すことに成功する。「6-ダイスの合計値」だけ、隊を進めることができる(5. へ進むこと) 3. 2.の代わりに、隊を休ませても構わない。ダイスを振って左右の合計値だけ実兵力(FREE1)を回復させること(5. へ進むこと) 4. 集中砲火に失敗した君たちは、敵の攻撃を受ける。Battle Sheetのダメージ式からステータスに反映しておくこと(5. へ進むこと) 5. 1.~4. の手順を「進んだ距離」が20以上になるまで続けること。 **進んだ距離:** ${input?0} なお、ダイスを振った回数が経過時間だ。 距離(FREE3)を「回数分×2」だけ減らしておくこと。 [次へ](5150) 5150 平原を抜けて、 辿り着いたのは、山脈の裂け目―― 200ライほど進み、 いよいよペンタウァへ抜ける隘路の入り口に辿り着いた君たちは、 第五波の襲来を迎えることになる。 平原の向こう―― 混沌の波濤は、 君たちが先ほどまで歩んできた森林を飲み込み、 夕刻の残光を飲み込み、 暗闇よりも暗闇の姿を――渦巻き、飛沫きながら屹立させている。 先ほどは幻にも見えたそれは、 まさに伝説の${竜|ドラゴン}の姿を形どり。 次の瞬間、波濤となって飛沫く。 それは開けた平原で、君たちに目標を絞ったのだ。 [次へ](5200) 5200 第五波は、${駆逐型戦闘生命体|ガドルガン}を伴う、 ドラゴンナイト、リザードマンの混成部隊。 まだ距離はあるものの、 平原の向こうに波濤が押し迫るのが、 全員を浮き足立たせている。 このまま隘路に入っても構わないし、 あるいは、隘路の入り口で第五波だけでも 撃退しておく選択肢もある。 仲間たちの目が、決断を求めて君を見ている。 [隘路の手前で、第五波を撃退する](5300) [隘路に立てこもって、第五波を迎撃する](5400) [とにかく逃げる、逃げる!](5500) 5300 数に勝る追手を前に、隘路を背にするのは愚策だ。 既に重なる戦闘で数を減らしていた君たちは、 次第と隘路に押し込まれていく。 そして、 敵の集中砲火によって、更に被害を増やすことになった。 実兵力(FREE1)、最大兵力(FREE2)、龍化耐久度(MP)を、 それぞれ10ずつ減らすこと。 また、混沌はふっと認識からすり抜けていく。 そして、ふと気付くと、 いつの間にか、距離を詰めて認識に入り込んでくるのが 恐怖をあおった。 混沌との距離(FREE3)を5減らすこと。 君たちは逃亡に転じた。 [隘路の奥へ、奥へ](5500) [距離(FREE3)がゼロになった](9000) [実兵力(FREE1)がゼロになった](9100) [龍化耐久度(MP)がゼロになった](9200) 5400 隘路での混戦を企図した君の狙いは外れた。 数の差も隘路に引き込んでしまえば、 五分に持ち込めると考えたのかもしれない。 しかし、 第五波は、遠距離砲撃を主な攻撃手段とする ${駆逐型戦闘生命体|ガドルガン}を前衛に立てている。 距離を置いて、隘路に砲弾を撃ち込んでくる敵に、 君たちは甚大な被害を被ることになった。 実兵力(FREE1)、最大兵力(FREE2)、龍化耐久度(MP)を、 それぞれ8ずつ減らすこと。 また、混沌はふっと認識からすり抜けていく。 そして、ふと気付くと、 いつの間にか、距離を詰めて認識に入り込んでくるのが 恐怖をあおった。 混沌との距離(FREE3)を3減らすこと。 君たちは逃亡に転じた。 [隘路の奥へ、奥へ](5500) [距離(FREE3)がゼロになった](9000) [実兵力(FREE1)がゼロになった](9100) [龍化耐久度(MP)がゼロになった](9200) 5500 隘路を奥へ奥へと逃れる君たちに、 混沌の化生たちもまた、侵入せざるを得ない。 (――……!) 轟き。 山脈を震わせる咆哮は、 聴覚とは別のなにかによって、君たちの心胆を震わしめる。 ${波濤|それ}が、いよいよ山脈を蝕み始めたのだ。 山が哭き、 落盤、雪崩が至る処で発生する中を、 君たちは踏破しなければならない。 ただし、逃亡経路は君たちが選択できる。 ペンタウァへ逃げ込むにしても、 第五波を引き連れていくことはできない。 隘路を引きずり回して、壊滅させるのだ。 落盤の多い道を選択すれば、多くの敵を巻き込めるが、 自分たちの被害も相応に覚悟しなければならないだろう。 それでは以下の指示に従って、運試しだ。 + 安全な路:安全に抜けるには、左右ダイスの合計値が5以上であること。その際の敵の被害は **%red%L%/%**だ。 + 比較的安全な路:安全に抜けるには、左右ダイスの合計値が7以上であること。その際の敵の被害は **%red%L+R%/%**だ。 + 危険な路:安全に抜けるには、左右ダイスの合計値が9以上であること。その際の敵の被害は **%red%2L+2R%/%** だ。 安全値を満たさなかった場合は、 落盤は君たちの隊に牙をむく。 Battle Sheetの[ダメージ式]に従って、ステータスを反映させよ。 運試しは、敵を全滅させるまで繰り返すこと (路は都度選択し直しても構わない)。 敵勢はおおよそ30である。 また、運試しをするたびに、距離(FREE3)を1詰められる。 **敵の残り数:** ${input?30} [第五波を殲滅したら…](6000) [距離(FREE3)がゼロになった](9000) [実兵力(FREE1)がゼロになった](9100) 6000 (――……!) 山脈を抜けた後方で、 山々の鳴動を、君たちは確かに聞いた。 一度、二度――三度…… しかし、それだけであった。 ${混沌|それ}が大きく嘶いた――ように思えた。 眼下にはペンタウァ王都。 魔道の力によって不夜城と化した生命の源。 ${混沌|それ}が矛先を収めたのだ。 山脈の向こうで、波濤が${竜|ドラゴン}の姿を形どり。 飛沫が渦巻いて、そして、消えた。 [ペンタウァへ!](9500) 9000 それは、虚無への瀑布であった。 ひたすらに無感情に。 ただ、形あるものを無の世界に。 混沌とは、 形あるものの喩えに過ぎないことを、君は感じた。 それは無なのだ。 すべての認識を許さない、絶対の無。 存在すら感じ取れない無。 迫りくる波濤に。 すべての存在から解放される 一種の心地よさを感じながら、 君は混沌と一体となる。 (Story Never Begin...) 9100 幾度にも及ぶ敵の追撃を、 君は限られた兵力、資源で退けた。 しかし、足りなかった。 なにが。 それは、 そもそもの兵力であったかもしれないし、 あるいは、 君の判断力であったかもしれない。 はたまた、人知では計り知れぬ ${運命の神|ダイス}の加護であったか。 いずれにせよ、 君は、追いすがる混沌と化生を前に、 仲間たちをすべて失った。 生きているのか、既に息絶えているのか。 遠くから、 化生に喰われる咀嚼音が響く。 血泥が、飛沫く。 君が、既に刃のなくなった剣を振り上げた時、 化生の群れが押し寄せて。 君の姿は見えなくなった。 (Story Never Begin...) 9200 (おぉ――!) それは${快感|エクスタシー}であった。 混沌に精神を飲み込まれていく。 ゾワゾワと身体を犇めくなにかすら心地よく。 至福。 君の足元に、黒い染みがジワジワと広がって。 ゆらゆらと放心した君の首が、 ありえない方向にのけぞったその時。 口蓋が大きく開き、顔全体が口になって。 ぐいと醜い鈎爪が口の両側にかけられて。 そうだ、内側からだ。 そして、突出した鈎爪はそのまま口を大きく開いて。 鮮血は――吹き上がらない。 ただ、ぬめった漿液のような濁った液体が、 もはやただの殻となった君の肉体を汚していく。 異臭。 濁った液体の滲み出る君の肉体は、異形の華であった。 世界中で最も醜い華。 そして、その華から生まれ出るのは龍の化生。 爬虫類の細い瞳孔で周囲をねめつけた。 なんら感情を持たない、混沌の獣が また一体、産まれたのである。 (Story Never Begin...) 9500 その日、ペンタウァ王宮は、 各地の神殿、塔、砦...から異変の報せを受けることになった。 報せ、と言って良いのか。 血と疲弊をへばりつかせた兵たちが、 それでも隊伍を保って辿り着いたのは、マシな方であろう。 ある塔からの唯一の生き残りは報告を終えた後、 突如、醜い竜人と化して、近衛隊の半数に死を振りまいた。 殺害されたのではない。 恐怖と共に、龍化が伝播して、 仲間内で殺しあわなければならなかったのだ。 ある砦は、ある日を境に連絡が途絶し、 王都から派遣された魔道部隊も帰還しなかった。 沈黙が報告のすべてだったのである。 はたまた、 ある塔は、そもそも${それ|・・}があったことすら 忘れ去られた。 筆頭魔導士エティスが辛うじて、 薄れかかった存在を感知したが、 既にペンタウァの誰もが、その塔のことも、 塔の周囲に住んでいたであろう人々の記憶も 保ち得ていなかった。 その日、王都の人々は、中空に、 静謐な轟音と共に、 闇よりも冥く、漆黒よりも黒い、 暗黒竜の姿を見た。 (True Beginning)