チュートリアル
文責:山田祥寛最終更新日:2005年06月15日
3分で理解するASP.NETインスタント講座
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WebDeliでは、「ASP.NET(Active Server Pages .NET)」というサーバサイド技術を利用したアプリケーション、ツールを提供しています。
WebDeliでは「あくまでツールを使ってサイトをカンタンに作成する」ことを目的としていますから、必ずしもASP.NETがなんであるかを皆さんが理解している必要がありません。
しかし、自分が使っているものがどういうものなのかまったく知らないのは気持ち悪いもの。ASP.NETというキーワードがちょっと気になってしまったという人のために、ここでは、ASP.NETについてカンタンに紹介してみましょう。
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ASP.NETは「サーバサイド技術」
ASP.NETは、Webサーバ上で動作する「サーバサイド技術」です。 たとえば、ブラウザから「山田奈美」と入力して、サーバに送信したとします。すると、サーバ側では送信されてきた文字列を加工して、(たとえば)「こんにちは、山田奈美さん!」という文字列を返します。この「加工」の部分を担うのが「サーバサイド技術」の役割です。
もっとも、ちょっと詳しい皆さんならば、サーバサイド技術としてPerl/CGIやPHP、あるいは、JSP&サーブレット(J2EE)という技術をご存知かもしれません。これらの技術を利用することによっても、動的な「加工」を行うことは可能です。
しかし、ASP.NETには、いくつかの点で、これらのサーバサイド技術よりも優れた(あるいは魅力的な)ポイントがあります。
ASP.NETはとってもカンタン
ASP.NETは「イベントドリブン型」のプログラミング・モデルを提供しており…、などという説明は、もっと専門的な記事にお任せして、本稿では単純に徹します。
ASP.NETが魅力的なポイントは、何をおいても「カンタンであること」です。なにがカンタンと言って、たとえば、以下のようなカレンダやツリーメニューがプログラムを一切記述しなくても構築できてしまいます。
ASP.NETによる作成例
これらをPerl/CGIやPHPで作成しようとしたら、きっととても面倒なはずです(というか、静的なHTMLで記述しても、なかなか厄介ですよね)。このように、サイトでよく利用するようなリッチな部品が、あらかじめ提供されているのが、ASP.NETの嬉しいところです。
Visual StudioやWeb Matrix(無償)のような統合開発環境を利用すれば、それこそ部品を切り貼りする要領で、ちょっとしたアプリケーションができてしまうんです。これって、凄いと思いませんか?もちろん、僕(私)は「メモ帳」が好きという方は、これまで通り「メモ帳」だけでもASP.NETは利用できますから、安心してくださいね。
部品化がとてもカンタン
そして、部品化したツールを提供しやすいのも、ASP.NETの嬉しいところ。CGI/PerlやPHPの世界では、いくら高度な部品を提供しても、その部品を利用する側ではやはりプログラムを記述しなければなりません。
しかし、ASP.NETでは「ユーザ・コントロール」というしくみを利用することで、あらかじめ用意した部品を、HTMLのようなタグの形式で呼び出すことができます。利用者は、ASP.NET(というか、プログラム)をまったく理解していなくても、ASP.NETのリッチな機能を自由に利用できちゃうんです。これって、とても革新的だと思いませんか?
もっともカンタンなASP.NETのページ
実際、ASP.NETでは、ページを作成するのもとてもカンタン。たとえば、以下のようなページもれっきとしたASP.NETのページです。
[hello.aspx]
<html>
<head>
<title>もっともシンプルなASP.NETページ</title>
</head>
<body>
こんにちは、WINGSプロジェクトです。
</body>
</html>
ASP.NETページであることの条件は、ただ、拡張子が「.aspx」であること、ただそれだけです。もっとも、これでは普通なHTMLのページと変わりありませんから、実際にはこれにASP.NET固有の命令を加えていくわけですが。それにしても、上で述べたように、HTMLによく似たタグの形式でリッチな部品を呼び出すことができますから、とてもカンタンにページを作成できてしまうはずです。
さてさて、きちんとプログラムを学んでいる方からは「カンタンなばかりではすまないぞ」とお叱りの声も聞こえてきそうですが、このサイトでは「カンタン」「手軽」にASP.NETを利用していただくことを目標としています。まずは、難しいことはさておいて、ASP.NETで楽しんでみましょう!